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「成果報酬型料金」の考え方
成果報酬型のコンサルティング料金の設定を検討しています。注意点があれば、教えてください。
「成果報酬型料金」は、特殊なケースにのみ成立し得ます。
「成果報酬型料金」が成立する条件
成果報酬型料金でのコンサルティングが成立するには、条件があります。条件とは下記のとおりです。
- (1)「成果」の定義が明確であること
- (2)「成果」が客観的に測定可能であること
- (3)「成果」が現われるまでの期間が短いこと
- (4)「成果」がコンサルタントの貢献によるものだと認識できること
定義が明確で測定可能であることが必要だというのは、ご理解いただけるかと思います。(3)については、成果報酬の料金を算出できるのが、たとえば何年も先だというのでは困りますね。(4)は、コンサルタントからの指導とは関係ない部分でたまたま成果が上がった(たとえば、偶然に大口注文が入ったなど)場合、コンサルタントへの支払いを拒否されるトラブルに見舞われるリスクがあります。
これらの条件をすべて満たし得るコンサルティングの分野というと、かなり限られるはずです。たとえば、助成金のコンサルタントなどは、これらの条件を満たしますね。
モチベーションや責任感の維持の問題
一方、成果報酬の場合、コンサルタントとクライアントの双方のモチベーションや責任感を維持できるかどうかも問題になります。
成果が大きければ大きいほど、コンサルタントは頑張るという一面はありますが、一方、成果が上がらなくても「料金はいただきませんから、文句言わないでください」のようになってしまう恐れがあります。クライアント側も、「成果が上がらなければ、料金は払わないで済むから、まぁ、いいか」のようになってしまう恐れもあります。
コンサルタントとクライアントの健全な関係
コンサルタントとクライアントの健全な関係としては、コンサルタントは「これだけの料金をいただいているのだから、何としても成果を上げなければ」と頑張り、クライアントは「これだけの料金を払っているのだから、何としても成果を上げなければ」と、二人三脚で協働していくのが理想ですし、それがコンサルティングという仕事の醍醐味ではないでしょうか。
また、「成果」を追求するとなると、"コンサルティング"と謳いながらも、実質はコンサルタントがほとんど"代行"してしまうことにもなりがちです。クライアントに下手にやらせるよりも、コンサルタントが自分でやった方が、当然、成果が上がるからです。そうなると、クライアントの人材育成面での貢献は、できなくなってしまいますね。「二人三脚」という関係性ではないですね。
ということで、「成果報酬型料金」は、特殊なケースにのみ成立し得る、と考えてよいと思います。