コンサルタント養成コース

コンサルタントの仕事の進め方

おかげさまで、コンサルティングをして欲しいというオファーをいただきました。ですが、コンサルタントとしての経験がないので、どう進めていけばよいのか、悩んでいます。教えていただけますでしょうか?

診断・調査から始めることを含め、4つのポイントを押さえておきましょう。

コンサルタントの仕事の進め方

コンサルティングの進め方について、細かなことまで挙げていくときりがありませんが、下記4つのポイントを押さえておくとよいでしょう。

(1)診断・調査から始める

コンサルタントはクライアントにとって医者のような存在です。(コンサルタントの「定義」は? 参照)医者は、診察しないでいきなり患者に手術を施すようなことはしません。同様に、コンサルタントもまずは「診断・調査」から取り組みます。このプロセスでは、クライアントの抱える課題を「整理」・「見える化」することも大きな価値となります。また、診断方法にコンサルタントとして保有するノウハウが反映されます。特に大切なのは、「あるべき姿」を明確に描けていることです。(どれくらいのキャリアがあればコンサルタントになれる? 参照)

(2)計画を策定し、それに基づいて進める

コンサルタントはクライアント企業の社員でも役員でもありませんので、常にクライアントの合意・納得のもと、仕事を進めていくことが必要です。ですので、コンサルティングで何を行なうのかについて、計画にして提示・合意を得ることをしましょう。

(3)成果を生むための条件を整備する

コンサルティングを通じて指導した内容を実行してもらうには、多くの場合、教育研修が必要となります。また、クライアントと共にディスカッションを行なう場合でも、最低限の知識・情報は持っていてもらわないと、うまくいきません。その場合も教育研修が必要です。

さらに、クライアント企業内の方々のコンサルタントへの協力は不可欠です。たとえばコンサルティング開始時にキックオフミーティングを開催するなどして、成果の実現へ向け、クライアント内の意思統一を図っておくことも必要です。

(4)成果と同時に人の成長も実現する

コンサルティングの本質は"技術移転"です。コンサルタントのスタンスにもよりますが、クライアント社内の人材を育て、いずれはコンサルタントの助けなしに自分たちでできるようにしてあげるのが、理想だと思います。医者であれば、患者が快復し、退院することを目指すのが当然でしょう。

また、多くの企業トップにとって「人が育ちますよ」は"殺し文句"です。コンサルティングを経ることで「人が育つ」のであれば、コンサルティングへの費用対効果も高いと認識されます。