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相談が相談だけで終わってしまうのはなぜか
人脈形成活動を一生懸命行ない、いろいろなご相談をいただくようになりましたが、なかなか契約に結びつきません。何がいけないのでしょうか?
相談をコンサル契約につなげるためには、相談いただいた内容を相談時間の中で解決しないということが、最低条件になります。
契約を獲得できない理由
コンサルタントとして看板を掲げ、専門的知見を必要とする人たちから相談を持ち掛けられるようになるというのは、喜ばしいことですね。コンサルタントとしては、ちょっとした手ごたえを感じることになります。ですが、スポットでご相談に対応しても、コンサルティングの本契約へのクロージングにつながらないというケースは、ままあることです。
コンサルティング契約を獲得するには、コンサルタントによる本格的かつ継続的なサポートが必要だと納得してもらえなければなりません。相談が相談だけで終わってしまうのは、コンサルタントによる本格的かつ継続的なサポートが必要だと思ってもらえないからです。
個別相談時に問題を解決してはいけない
個別相談の所要時間は、恐らく1~2時間程度かと思います。その程度の時間で済むようであれば、その後のコンサルタントのサポートは不要です。ですので、コンサル契約につなげるためには、相談いただいた内容が相談時間の中で解決しないということが、最低条件になります。
せっかく相談に来たのに、解決してあげない方がよい、ということでしょうか? だとすれば、随分と不親切な話に聞こえるかも知れませんが、それは誤解です。
相談時に、その場で解決してしまうような問題・課題は、わざわざコンサルティングを依頼するほどのテーマではない、ということなのです。
たとえば「当社のトップ営業マンが辞めると言い出している。引き留める方法はないでしょうか?」のような相談を受けたとします。引き留め策としては、あの手この手、たくさんあるでしょう。そこでそれらの策を上手く回答したとしても、ご相談者は「ありがとうございます。大変、参考になりました」と、感謝はされますが、その場で終わりです。コンサルティング契約にはつながりません。つまり、一人の営業マンを引き留めるために、わざわざコンサルティングを依頼することは、通常は考えにくいわけです。
ですが、このような相談に対しては、たとえば「優秀な社員が辞めるというのは、組織風土体質に問題があることが考えられますね。社内のコミュニケーションがうまくいっていないとか、評価制度に不公平感があるとか、あるいは会社の将来ビジョンが不明確だと、優秀な社員ほど不安を感じて離職するケースが多いです。ですので、組織風土体質の改革や将来ビジョンの明確化等、根本的・本質的な問題にしっかりと取り組む必要があります。同じようなことをモグラ叩き的に対処するのは、好ましくないですよね。」のような働きかけをすると、コンサルティングの提案へとつなげていくことができます。
要は、相談をその場で表面的に解決するのではなく、その相談(問題)の本質をとらえ、根本解決策を提案するようにします。その意味で、「相談いただいた内容を相談時間の中で解決しない」ということなのです。