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「診断報告書」の作り方
コンサルティングの契約が間もなく獲得できそうなのですが、最初に実施する診断について、診断結果報告書をどのような構成や分量でまとめたらよいのか、悩んでいます。アドバイスいただけますでしょうか?
診断の目的や診断項目・手法の記載のほか、総合結論・各論・今後の進め方を提示するとよいです。診断料金に応じて、1ページあたり5000円くらいが分量の目安です。
診断でコンサルタントの実力がわかる
コンサルティングの開始時、最初に行なうのが「診断」ですね。どれだけ的確な診断ができるかで、コンサルタントの実力がわかると言ってもよいです。
診断報告書の出来栄えが、コンサルティングの初期の印象を形成するものですので、しっかりと作り込みたいですね。
報告書の構成
診断の目的
まずは診断の目的、すなわち何を知る・評価するために診断を行なったのか、明記する必要があります。
診断実施項目
診断として具体的に何を行なったのかを明示します。健康診断なら、血圧測定、血液検査、胃カメラ・・等々がありますね。一般的な経営診断であれば、財務諸表5期分、既存の経営計画書、営業会議の議事録、業績管理資料、等々の文書の精査のほか、誰に対していつヒアリングを行なったか、工場や店舗の現場観察をいつ行なったか等を、漏らさずに記載します。
総合結論
いよいよ本文ですが、たいていの場合、まずは「総合結論」を打ち出します。もし「総合結論」が非常に過激(?)、つまりすんなりとクライアントに受け入れられそうでないような場合は、「各論」でロジックを積み重ねた上で、最後に「総合結論」を持ってくることもあります。
「総合結論」は、できればA4・1ページあるいはA3見開きにして、一覧性があるものが望ましいです。
たとえば、現状や各論のポイントをテキストボックス等で並べ、ロジックをフローチャートのようにして、一番右側に結論が明記される、といったスタイルがあります。
各論
「総合結論」に続いて、「各論」があります。「各論」をどのように設定するかは、コンサルティングの分野によって様々でしょう。
一般的な経営コンサルティングでは、たとえば営業部門・製造部門・開発部門・管理部門のそれぞれについて各論にしたり、顧客・商品・販売システムのそれぞれを各論にすることもできます。
各論では、上記のそれぞれについて「〇〇の現状と課題」のようなタイトルにして、問題点(現状)と課題(取り組むべきこと)を対にして整理すると、構成しやすいかと思います。
今後の取り組み方
最後は「今後の取り組み方」です。各論でも結論でも、それぞれ課題を示していますので、ここではそれらへの具体的な取り組み手順を時系列で整理します。年・月を入れておけば、ほとんどそのままコンサルティングの企画提案になります。
診断報告書の分量について
分量については、診断の金額に応じて増減すると考えましょう。量よりも質が重要だとは言え、料金に比べてあまりにもボリュームが貧弱というのは、まずいでしょう。
標準料金が決まっているわけではありませんが、私個人の現場経験で考えると、中小企業向けであれば、1ページあたり5000円以内程度であれば許容範囲かという感覚があります。
具体的には、50万円の診断なら、100ページを超えるくらいですね。
参考資料や生データを添付したり、掲載するグラフや図表を大きめにすれば、ページ数はどんどん増えていきますので、難しいことではないです。